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中小企業の資金繰りを支援する電子手形

気になる記事として、

asahi.com:カゴメ、5千万円の電子手形発行 全国初

すでに電子手形は、2009年11月からスタートしています。略して「電手(でんて)」と呼ばれています。

鉄鋼大手のJFE商事では2010年の3月から700社の取引に電子手形を導入する予定。その他にも自動車メーカなども予定とのこと。

 

現在の紙の手形と使い勝手

約束形の証明として、手の形を証文としていたのが語源の手形。
支払いの期日を先に伸ばせるので資金繰りが楽になりますが、手形の作成・保管にかかるコスト、印紙税の負担、紛失・盗難のリスクなどの問題があります。
期日前に現金化することもできますが、割引料などが引かれるのでこれもコストがかかる要因です。
期日の現金化も、銀行で手形1枚につき8項目もチェックするので時間がかかり使い勝手の悪さもあります。

 

手形の電子化

日本電子債権機構(JEMCO):
JEMCO

wiki:電子手形とは

手形の取立てや写しが不要。(オンラインで実施)
以下のサイトでは、わかりやすく電子手形の事を説明されています。
電子情報ポータルサイト:電子手形のうれしい特長
電子情報ポータルサイト

JEMCO(ジェムコ)は電子記録債権法に基づく電子債権記録機関として日本初の指定を取得し、三菱東京UFJ銀行とともに、電子記録債権を用いた新たな金融サービスを提供しています。

電子手形決済サービス「電子手形」の提供「電子手形」は“電子記録債権法”に基づいた新しい電子記録債権決済サービスです。
従来の紙ベースの手形取引に代わり、「電子手形割引」「電子手形譲渡」「期日決済」「分割割引・分割譲渡(裏書)」といった多様な債権取引がパソコンによる通信またはFAX送信で行えます。
電子手形を受け取る納入企業側にとっては、売掛金を早期に資金化できるため資金繰りが改善され、額面を小口に分割する機能を活用すれば機動的な資金決済も可能となります。
また、電子化により、手形の紛失・盗難のリスクや発行にかかるコスト負担も排除されます。

 

手形の電子化のメリット

手形の発行企業には印紙代や郵送料が不要になるなどの利点があります。
現金化も1円単位からできることもあり、利便性が高まりそうです。
スピードアップも強みで、紙で1週間かかっていたとしても、電子手形だと翌2営業日には資金化できる迅速さ。
特に中小など、お金に替えられず困っているところには便利かも。第一に利用することによって心理的に軽くなることが考えられます。
これらの事から、先の大手カゴメの場合、年間2~3千万円のコスト削減の見込みとのこと。

 

感想

日本電子債権機構の方の話によると、「手形による取引はピーク時に約100兆円あったのが今は半分以下に減っており、その分、中小企業の資金調達が制約を受けている。電子化を通じて、中小企業の資金繰りを支援できるようにしたい」とのこと。
現状から改めて全国銀行協会の資料の全国の手形交換高を調べてみると、ピーク時の平成2年に約4,800兆円あったものが、平成20年には430兆円と実に1/10に減少している。



全国銀行協会:決済統計年報
全国銀行協会
全国銀行協会:全国手形交換高[PDF]

 

紙による使い勝手の悪さや信用力の低下により、1/10まで下がった手形であり、わざわざ電子化する必要があるのか、というのが最初の感想。
しかし、1/10と言っても、430兆円規模の市場はそうざらにないので、今後サービス業者にとっては促進するメリットはあると感じ、今後も見聞きする機会は増えるのではないでしょうか。

当方では手形による発行・受け取りはしていませんので、実務的に関係はありません。が、今後取引上手形が発生する場合もなきにしもあらず。
正直結局支払い義務があるのであれば、手形は使わずにとも思うのですが、手形自体企業の信用の証(あかし)だと言われれば無理やり納得させられてしまいます。
資金以上のレバレッジは投資の基本かもしれませんが、この低金利の時代、手形は使わず、借りれれば借りれるだけ借りて、仕入れ先には即金で安く仕入れた方がいいような気がします。今後仕入れ先との関係は重要だと思います。

電子手形の運営に関しても、進んでいく中で法的整備も進んで良くでしょうし、よりセキュリティの重要性も高まることでしょう。まあ、商習慣なので企業間取引における紙から電子化へはすぐには替えられないでしょうが、電子化の流れはここまで来ているということです。

自身の財務内容にあった経営をしていれば使わなくてもいいと言われるかもしれませんが、設備投資などでしょうが無い側面もあり、信頼性があれば手形としての機能は存続していくことでしょう。

個人的には”手形”という部分的なフォーカスより、抜本的に見積から請求・入金までの商取引を簡単に行えれる一元化されたシステムが提供されれば、それまでにかかる印紙税や郵送、取引時間などの人件費など、多くのコスト削減が可能だと思います。
すでに業種に特化したECはあり、実用的だと思うのですが、なかなか身近に中小まで普及しませんね。

 

 

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